この道まっすぐ


まっちゃんは地理が弱い。
ある日、男4人でスキーに出かけた。
夜立ちでスキー場には早朝着く予定。
みんな眠い。
みんな眠い時の運転手と言えば
そうである。まっちゃんしかいない。
「まっちゃん この道まっすぐ行けばスキー場の近くに着くから。ついたら起して!」
「俺も眠いんだけど」
「大丈夫。大丈夫!。」「じゃあ、頼むよ!まっちゃん」
「オッケー!」
まっちゃんは人がいい。
3人は寝た。
「ねえ、ねえ!」まっちゃんが呼ぶ。
「なんだよ?」
「道がすごい狭いんだけど。」
「そんなわけねえだろ!」「道まっすぐ行ったのか?」
「行ったよ。」
「じゃあ、他のスキーへ行く車の後についてきゃいいじゃん。」
「他の車は、途中で右のほうへ道沿いに曲がってった。」
「なんで、ついてかねーんだよ?」
「だって、まっすぐ行けって言ったじゃない。」
そう、まっちゃんは応用が利かない。
まっすぐと言えば本当にまっすぐなのだ。
たとえ、主要道が道なりに曲がっていても、まっちゃんには関係ない。
「まっすぐたって、道なりに行けよ!」
「なんだ。それならそう言ってよ!」
「他の車と分かれてからどれくらい走った?」
「1時間くらいかな。」
「もっと、早く気がつけよ!!」みんなが責めた。
「う〜、ごめんちゃい。」
まっちゃんは本当に地理が弱い。けど、みんなに責められると、気も弱い。
当然、スキー場には早朝着かなかった。